都立八柱霊園～地元の人に愛される公園墓地～

単にお墓参りをするためにだけ存在している埋葬施設とは異なり、地元の人が訪れて楽しめる公園のような墓所。
それが千葉県の松戸市にある公園墓地、八柱霊園。
子供の遠足先や地域住民のジョギング、ウォーキングのコースとしても愛される存在です。

自然の地形を活かす形で設計された園内。
起伏に富んだ敷地の半分には、お墓参り以外で訪れた人でも楽しめるような施設が建てられています。
明るく、便利な埋葬施設、それが八柱霊園。

八柱霊園とは?

千葉県の松戸市田中新田にある八柱霊園は他の都立霊園と異なり、一定の資格を持っている松戸市の市民も利用を申込むことができる施設です。
もともと起伏に富んだ地形であったこの地域、この霊園は小高い丘とその谷間を活かすように設計されました。

現在では芝生に覆われたなだらかな丘と、谷間に建てられたフランス風の庭園が美しい景観を創りだしています。
敷地の半分を墓所として、残りの部分には樹々を植えたり、広場をつくったり、噴水などを設置したりして美しい景観を実現した施設です。
園内には著名人の墓も複数存在します。

八柱霊園の魅力

近隣の住民にとっては、子供の遠足などに利用できる公園としても人気がある八柱霊園。
広めに整備された園内の通路はジョギングやウォーキングのコースにも適しています。
このように公園と墓地を組み合わせる方式を、国内で初めて採用した公営霊園が、この八柱霊園です。

車でお墓参りに訪れた人は、そのまま園内に乗り入れてお墓の側まで行くことができます。
お盆やお彼岸の時期のように、周辺の道路が渋滞するときには、公共交通機関を利用する方法も。
JR武蔵野線の新八柱駅又は新京成線の八柱駅からバスを利用します（新京成バス、八柱霊園前で降りて徒歩5分）。

八柱霊園は有名人が眠る霊園

八柱霊園には、有名人のお墓もいくつか存在。
例えば現在の柔道を創始した嘉納治五郎は、この霊園に眠っています。
その墓所は立派な鳥居と石灯篭が建てられた広大なものです。
墓石は、土饅頭のような形状のもので、以前は軍人や政治家のお墓に用いられていたそうです。

その他に、戦後の日本を代表する写真家の土門拳のお墓も。
土門拳のお墓は墓石の裏に、お墓を建てた日付と一緒に「土門拳 建立」という文字が確認できます。
これは生前に本人がお墓を建てたということです。

ドイツと日本で活躍したロシア生まれのピアニスト、指揮者のレオニード・クロイツァーのお墓は、自然の状態の石を使用した三角形の墓石が特徴です。