【墓石選びの専門家が解説！】デザイン型墓石購入の流れとポイント

デザイン型墓石を選ぶ時は、各石材店が持っている既存のデザインで施工を依頼するケースと、完全オーダーメイドの2パターンがあります。通常の墓石に加工費が加わるため、加工の量、場所によって費用が変わります。

各石材店オリジナルのデザインを他店へ流用することはできません。

1:【事例1】デザイン型施工事例・洋型二段墓石（3㎡）／文字＆花の彫刻

場所	施工内容	素材	費用
墓石	石材費	インド産クンナム	650,000円
	文字彫刻費（二段彫り）		100,000円
	金具費用	ステンレス製	20,000円
外柵	石材費	インド産クンナム	800,000円
	文字彫刻費（二段彫り）		80,000円
	撒き砂利	玉砂利（白）	20,000円
その他	卒塔婆立て	インド産クンナム	100,000円
	階段滑り止め加工		30,000円

合計：1,800,000円

※その他、諸費用がかかります。工事内容や石材店によって価格は変動します。

通常の洋型二段墓石へ、オリジナルの彫刻を加えたデザインです。
花のイラストを、外柵側面にも彫り込んだため、外柵にも「文字彫刻費」がかかっています。また、竿石の裏側へ設置する卒塔婆立てを、外柵と繋がる形に設置をしているのも特徴です。

業者によっては自分で描いたイラストの彫刻が可能な場合もあります。

2:【事例2】デザイン型施工事例・自然石墓石（4㎡）／自然石への彫刻

場所	施工内容	素材	費用
墓石	石材費	国産伊達冠石	800,000円
	文字彫刻費（彫り込み）		50,000円
	金具費用	ステンレス製	20,000円
墓誌	石材費	中国産御影石	300,000円
	文字彫刻費（彫り込み）		40,000円
外柵	石材費	中国産御影石	550,000円

合計：1,760,000円

※その他、諸費用がかかります。工事内容や石材店によって価格は変動します。

大型の自然石の表面を磨き、採掘された時の形を活かした墓石です。原石独特の色合いや質感が特徴です。他にも、ピアノ型にカットした墓石や一部にガラスを施した墓石など、デザイン性に優れたお墓を作ることができます。

石材店によって得手・不得手があるため、複数業者へイメージを伝えて見積もりと施工事例を見せてもらいましょう。

【無料】優良業者へ
相談をする

デザイン型墓石は、一般的なお墓の形と違い、デザイン期間に時間を有するため石材店への依頼から墓石完成まで、通常の倍以上時間がかかることがあります。デザイン墓石購入から施工までの流れとポイントを、時期と共に紹介します。

1:墓地・霊園の情報を収集する＆選定する：建立 8ヶ月前まで

四十九日が済んだあと、三回忌までにお墓へ埋葬をするのが一般的です。一周忌など、法要にあわせてお墓を建てるケースが多いため、いつ頃お墓を建てたいかという目安は、早い段階ではっきりさせておくと安心です。そのため、お墓を建てる半年前には、墓地・霊園の情報を収集し、選定を行いましょう。

種類は大きくわけて、公営墓地、民営霊園、寺院墓地の3種類です。

現地での見学の後、永代使用料と管理費のお支払いを行います。永代使用許可証を受け取ると、墓地・霊園の使用が可能になります。

2:石材店に相談をする：建立 7ヶ月前まで

●石材店との打ち合わせ

墓地・霊園の規約に沿ったお墓について、石材店に相談をします。土地の広さ、希望するデザインから、対応可能な石材店の選定を行います。

●お見積りの提出

現地調査、測量を行い、実際の施工現場を確認した後で、見積もりを提出していただきます。

石材店によって、使用可能な石材や工事内容が異なります。複数社へ相談＆見積もりをとり、適切な工事を行ってくれる石材店へ依頼をすることが大切です。

【無料】信頼できる業者へ
相談をする

寺院墓地や民営霊園の場合は指定の石材店がある可能性があります。

• 石材店選びで重要な5つのポイントについて詳しく知る

3:墓石の選定をする：建立 4ヶ月前まで

●デザイン図の作成

石材店の選定後、墓石の細かなデザインについて決めていきます。寸法入りの完成予想図を、コンピューターで作成し、図案を元に修正箇所の相談をします。図面提出と確認は複数回にわたることもあります。

デザイン確定までに、1～3ヶ月かかることもあるため、早めの相談が安全です。
また、墓石のサイズは周りの墓石の大きさにあわせて考えるようにしましょう。

●墓石の選定

墓石には、高級品の国産と、比較的安価に施工可能な外国産（中国産・インド産など）含め、100種類以上から選ぶことができます。
文字彫刻の仕方や墓誌の設置、卒塔婆止めの種類など、石碑（竿石）と外柵以外にも選ぶものが多々あります。石材店と話し合いながら、細部まで決めていきます。

• 墓石選びのポイントについて詳しく知る

4:お墓の工事

基礎工事、外柵工事、石碑（竿石）工事の3段階にわけて工事が進行します。基礎工事は約1ヶ月、外柵工事・石碑（竿石）工事はデザインなどによって完成までの期間が異なります。
デザイン型墓石の場合、外柵工事・石碑（竿石）工事は2～3ヶ月程を見ておきましょう。

工事の進行具合を現地で確認することもできます。

5:完成

お墓の工事が完了した後、実物と完成予想図を見比べ、問題がないかどうか最終確認を行います。お引渡しが終わり次第、納骨や法要の日程を決めていきます。納骨までのアフターフォローを、契約内容に含む石材店が多いです。

1:墓地・霊園に墓石の形の制限がないか

墓地・霊園によって、墓石の高さや区画の大きさ、形を制限されている場合があります。対象となる墓地・霊園は、自由な形の墓石を建てられるかどうか、事前確認が必要です。

2:イメージの共有はできているか

ご家族・親戚内、石材店とイメージの共有ができているかは、非常に重要なポイントになります。石材店との打ち合わせ時にイメージをしっかり伝えること、また、石材店からはCADを用いた3D画像などで、お互いのイメージを形作り、施工をスムーズに行うことが大切です。

3:墓石に構造的な問題はないか

デザインを進めて行く際に、使いやすさは考慮されているか、水が溜まらない設計になっているか、お骨を入れるスペースは十分確保されているか、構造面・機能面での欠陥がないかどうか確認が必要です。

4:予算は当初の範囲内でおさまるか

デザイン型墓石は、デザイン費などがかかるため、一般的な形の墓石と比べると総額が大きくなります。最終的なデザインを確定する前に、予算内での施工が可能か改めて確認をしましょう。

5:納期は希望していた時期に間に合うか

デザインの修正に時間がかかると、石の加工など、その後の工程がずれ込み納期が長くなります。イメージの共有と、納期の希望をしっかりと伝え、希望する納期で施工をいただけるようにしましょう。