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墓地や霊園を歩いていると真っ白な砂利が敷き詰められている綺麗なお墓や、真っ黒な砂利がエレガントに敷き詰められている高級感あふれるお墓をよく見かけます。
近くまで行って敷いてある石をよく見ると、砂利にも大小さまざまなものがあり、色や形もお墓によって違うため、視覚的に私たちを楽しませてくれます。
それにしても、どうして我々はお墓に砂利を敷くようになったのでしょうか。
そんな疑問に答えるべく、今回の記事では「3分でわかるお墓と砂利のすべて」と題してお墓に砂利を敷く意味や、敷くべき砂利の種類、その敷き方などについてご紹介します!
お墓に砂利を敷く理由は主に3つあります。1つ目は「景観が良くなるから」というもの。砂利を敷くことにより雨の日に水たまりやぬかるみができてしまうのを防ぎ、お墓に清潔感と高級感を与えます。近年のお墓に敷かれる砂利はもっぱら見栄えをよくすることが目的の綺麗な見た目をした石です。
2つ目は「犯罪者や侵入者に気づけるから」というもの。何も見えないような夜中でも侵入者がいれば砂利を踏む音でその存在に気づくことができます。
最後は「雑草が生えるのを防ぐため」というもの。お墓に砂利を敷くことで雑草が生えにくくなりますし、雑草が生えたとしても草抜きが簡単になります。
実は、近代になるまではお墓に砂利を引くことはあまり好まれませんでした。
昔の日本は農民が多かったため、豊かな恵みをもたらしてくれる大地を砂利で隠してしまうのは大地に対して非常に失礼なことであるという感情があったためといわれています。
しかし、近代になってお墓を手入れ・管理する時間が無くなってしまうと、お墓のきれいな景観を維持し、雑草が生えてきてしまうことを防ぐのを目的として砂利を敷き詰めたお墓が増えてきました。
お墓の砂利は全部で「玉砂利」「砕石」「砂利」の3種類に分かれます。この章では、それぞれの砂利の特徴と、価格についてお伝えします。
ちなみに文中で用いる「分」とは砂利の大きさの単位であり、「1分=直径3㎜」と考えてください。
玉砂利は別名を「化粧石」などとも言い、5分くらいで丸みを帯びており、粒のそろった高級感のある石です。
玉砂利は、黒色でつやがあり、シックな感じでお墓の雰囲気を引き締めることができる「黒玉砂利」と真っ白でお墓全体に明るい雰囲気を演出できる「白玉砂利」と黒・白・赤の石を均等に混ぜ合わせた「五色玉砂利」と水槽の底に敷いてあるような緑っぽい「大磯砂利」の4種類に分かれます。
価格は黒玉砂利が1キロ当たり100~200円、白玉砂利が1キロ当たり100~200円、五色砂利が1キロ当たり50~150円、大磯砂利が1キロ当たり100~150円となります。
玉砂利はお墓だけでなく、家の庭や玄関にも使われるのでホームセンターに行けば置いてあります。
砕石は石を砕いて細かくした6分程度の小石で、全体的に角ばった形をしています。
白砂利と違って高級感は演出できませんが、落ち着いた雰囲気を作り上げることができます。
砕石には、少し青緑がかった「青砕石」と大理石を白みを残して砕いた「白砕石」に分けることができます。
青砕石も白砕石もどちらも価格は1キロ当たり100~200円といったところです。
お墓の業界で砂利とは玉砂利よりも小さい1~2分程度の石のことを言います。
鮮やかな色から落ち着いた色まで様々な色のバリエーションがあり、踏んだ時の音や触り心地が非常によいため日本庭園などにも用いられます。
砂利の価格は1キロ当たり50~150円とリーズナブルなのが特徴です。
砂利の敷き方は以下に示す4つのステップで行いましょう。
まずはお墓に敷くのに必要な砂利の量を算出します。
大体の目安量(kg)は区画面積(㎡)×砂利の深さ(㎝)×20で予想できますので参考にしてみてください。
目安量が決まったら、お墓との色の相性や全体的なバランスも考えて砂利の種類を決定し必要量だけ購入します。
砂利を敷く前にお墓の区画内の除草作業を行いましょう。深さ5センチ程度まで土を掘り返し、雑草を根こそぎ取り除いた後、掘り起こした土を平らに敷きなおします。
この作業を行うことで砂利を敷いてから雑草が生えにくくなります。お金に余裕があれば防草シートや除草シートを敷いてしまうのもアリでしょう。
砂利を均等に敷いていきます。ある程度の厚みをもって敷いてあげることで雑草が生えてくるのを防ぐことができます。
防草シートや除草シートを引かない場合は、一定期間たつと砂利が土に埋もれてきてしまい見かけの量が減少するので、数年おきにホームセンターで新しい砂利を購入し補充するようにしましょう。
実は砂利には殆ど防草効果がありません。どれだけ分厚く敷き詰めても砂利の隙間を縫って雑草は生えてきてしまいます。
また、防草シートを引いていたとしても何年後かにはシートを突き破って雑草が生えてきてしまいます。
こういった雑草の草刈りや墓地の手入れに煩わされたくない方は、砂利の下にモルタルを敷くかストーンレジンを使ってしまいましょう。
モルタルとはセメントでできた板で、モルタルを敷いた部分には永久に雑草が生えてきません。
モルタルは水を一切吸収しないため雨水が外に流れてしまいますが、手入れの必要が無いため非常に人気です。
また、ストーンレジンとは天然石と樹脂を混ぜて地面を覆う舗装材で、雑草を一切生やしませんが水を吸収します。
費用が少し高くついてしまうのが欠点ですが、墓地を除草する手間の無い忙しい方で墓地を清潔に保ちたい方には非常にオススメです。
いかがでしたか?先ほども述べたように砂利には直接的な防草効果はほとんどなく、お墓の景観や見栄えを良いものにするために敷くものです。
しかし砂利を選ぶ際に景観を重視し過ぎると、見栄えは良いものの手入れが大変になることもあるので、慎重に考えて自分のお墓に合った砂利を選ぶようにしましょう。
この記事が「お墓と砂利」についての知識を深めるのに役立てば幸いです。
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