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文化庁の発行する宗教年鑑によると仏教には宗派が200近く存在するようです。
同時に日本では憲法で「信教の自由」が保証されていますから、どの宗派を信じるのも自由です。
しかし、宗派の違うお寺にお骨を納骨したり、供養を行ってもらったりしようとする場合には、お寺の宗派によって遺骨の受け入れ可否や法要の有無に様々な違いが出てきてしまうことがあります。
そんなわけで今回の記事では、異なる宗派の寺院墓地への納骨を検討される方へ向けて3分でわかる「宗派の違いとお墓の関係」についてお伝えします!
最近「自分の代からは違う宗派にしたい」「家族で信じているお寺の宗派が異なる」といった理由で自分の宗派と違うお寺に入ることを望む人が増えています。
宗派の違うお寺に納骨することは仏教的に許されることなのでしょうか?
実は、異なる宗派の寺院が持つ墓地に納骨したい場合は「改宗」が必要になります。改宗とは同じ宗教の中で別の宗派に信仰対象を変えることです。
新しく入ろうとするお墓を持つお寺と「同じ宗派」になることが必要なのです。お坊さんは、たまに改宗のことを「宗旨替え」と言ったりしますが、これも同じ意味だと考えてください。
改宗に必要なのは2ステップで、一つは改宗しようとしている人が現在のお寺を離檀すること。そしてもう一つは、新しく信仰する宗派で改宗や入門の手続きを行うというものです。
この2つを行って初めて新しいお寺にお墓を建てる資格を得られます。
改宗の際は、注意点が2つあります。1つ目は「檀家になることは改宗に必ずしも必要ではない」ということ。
新しいお寺に改宗の相談に行くと住職から檀家にならないかと持ち掛けられることが多々ありますが、入檀がお墓を建てる際の条件になっていない限りは絶対しなければならないものではありません。
檀家とは、一言でいえば「お寺の公式ファンクラブ」のようなもので、特定のお寺に金品(お布施)を献上することで、一般の信者に優先して、手厚い法要・供養を行ってもらうことができる制度です。
しかし、最近では檀家が増えすぎてしまい、古参の檀家の対応に追われ新規の檀家の対応が手薄になっているお寺が目立ちます。
それに加え親族で同じ宗派を信仰し、同じ菩提寺の檀家となっている場合、檀家を抜けて新たに他のお寺の檀家になってしまうと親族との関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。
そのため、檀家を抜ける際はこういったマイナス面も考慮し、親族でよく話し合ってから抜けることが大切です。場合によっては自分だけが古いお寺の檀家を抜け、新しいお寺の檀家になることもできますし、もし、お墓を建てるために檀家になることが必須の寺院でも墓前法要の時だけ住職にお願いすることが可能な「墓前檀家制度」を採用しているお寺もあるのでそちらも検討してみてください。
2つ目は「なるべくお葬式を挙げる前に改宗をしておく」ということ。
日本の仏教宗派は少し閉鎖的な面があり、他宗派で葬儀を挙げてしまった遺骨を埋葬することは宗教的感情からタブーとされています。
このルールはたとえお付き合いの長い檀家であったり、夫婦で同じ墓に入りたい場合であっても変わることはなく、葬儀を挙げた宗派のお寺に入ることが求められます。
そのため、もし他宗派ながら入りたい寺院墓地がある場合は、お葬式をしてしまう前に改宗の手続きを済ませておくことが必要になるでしょう。
最近では葬儀会社にお坊さんの手配や、読経の依頼を任せっきりにしてしまう人が多く、入りたいお墓に入れないといったトラブルも発生しているのでお葬式に僧侶を呼ぶ際は入りたいお墓のあるお寺と同じ宗派かをしっかり確認するようにしましょう。
法要や供養を宗派の違うお寺でやること自体は問題ありません。仏教の基本的な宗教観や「悟りを開く」という目的は宗派が違えど同じであるからというのが大きな理由です。
もちろん、異なる宗派のお坊さんに法事を頼んだからと言ってその宗派に入門しなければならないといったこともありません。
しかし、宗派が違うと法要のやり方が少し違ってきてしまいます。例えば仏教では通常、三十三回忌で弔い上げですが、曹洞宗は五十回忌や百回忌を行う取り決めがありますし、臨済宗では、普通の場合行うはずの二十三回忌と二十七回忌を行いません。
唱える念仏も異なります。天台宗や浄土宗、浄土真宗では「南無阿弥陀仏」、真言宗では「南無大師遍照金剛」、臨済宗・曹洞宗では「南無釈迦牟尼物」、日蓮宗では「南無妙法蓮華経」と唱えます。
故人の宗派と異なる宗派の念仏を効くことに対して違和感や疑問を呈する方も多いので、違う宗派で法要を開いたり、供養を行ってもらう場合には、親戚とよく相談してから行うようにしましょう。
最後に、宗派を変えた場合に法要以外に変えなければいけないこと・変えなくてもよいことの違いについてお伝えします。
実は改宗したり、新しいお寺の檀家になったりした場合でも、墓石を変更したり、戒名を新たにつけてもらったりする必要はまったくありません。
墓石の形は各宗派で全く変わりませんし、戒名も仏様の弟子となった証なので宗派によって変わるものではありません。更に、供養の時に手向ける花や食べ物に関しての規定も宗派間で一切変わりません。
唯一変わるとしたら、「墓石に刻む文字」です。例えば、天台宗や真言宗は墓石の家名の上に大日如来を意味する梵字である「ア」を掘り入れますが、禅宗のお墓では円相という〇印を掘り入れることが慣習となっています。こういった慣習の違いに厳しいお寺にお墓を建てるならば、お墓の墓石を変える必要がありますが、たいていのお寺は、前のお墓の墓石を使いまわすことに特別規制を設けていないので同じものを使っても大丈夫です。
宗派を変えやすいように、オーソドックスに「〇〇家之墓」と刻んでおけば、どの宗派でも受け入れられやすいので、異なる宗派のお寺にお墓を建てる可能性がある場合は御一考ください。
いかがでしたか?本文中にも出てきましたが故人の成仏を願う心はどの宗派も同じですから、どの宗派に納骨・法要を頼もうと正式な手続きさえ踏めば仏教的な問題は一切ありません。
最近では、特定の宗派の寺院墓地でも「宗教・宗派不問」を謳っているところもありますから少しでも興味がある方は、ぜひ検討してみてください。
今回の記事が、普段は疑問に思ってもなかなか聞くことのできないテーマの「お寺の宗派とお墓の関係」に関しての知識を深めるのに役立つことができていれば幸いです。
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