今後、お墓を継ぐ人がいない
金銭的な理由でお墓の維持管理が難しい
遠方で定期的に訪れる事ができない
様々な事情により、墓じまいをご検討される方が近年増えています。
将来的に墓じまいを考えている場合だと今の問題を先延ばしにしてしまいがちですが、 その間無縁仏に近い状態となり、ご先祖様にとって非常に悲しいことです。
そうならないためにも、早い段階から準備しておくことをおすすめします。
また、墓じまいはご自身だけで行うのではなく、お墓に関わる方たちに墓じまいの意思を伝える必要があります。
勝手に計画を進めてしまうと予期せぬトラブルを引き起こすこともあります。
寺院・霊園の管理会社に連絡しないと思わぬトラブルに
トラブルの原因は、寺院と霊園で異なります。実際にどのようなトラブルが起きているのか知っておくことも大切です。
寺院でごく稀にあるのが、前もって話し合っていなかったために墓じまいを阻止しようと高額な離檀料を求めてきたというケースがあります。
また、霊園でよく聞かれることとしては、お墓の撤去工事に関してのトラブルです。
霊園の種類には大きく分けて2種類あります。一つは市町村で管理している市営霊園、もうひとつは、民間で管理している民営霊園です。民営霊園の場合、お墓の工事が許可されている石材店が決まっていることがほとんどで、ご自身で自由に石材店を選ぶことができません。霊園側に確認を取らずに勝手に他の石材店を入れてしまうと大きなトラブルにつながる可能性もあります。事前に今お墓のある霊園はどのような機関で管理しているのかしっかり確認を取りましょう。
市営霊園の場合は、指定の石材店がない場合が多いので、何社か見積もりを取り比較してみることで適正な石材店を選ぶことができるでしょう。
勝手に判断したことで親族間でトラブルが起きることも
それ以外にも
・あまりお墓お参りに行かないが、ご先祖さまやお墓に思い入れがあるから墓じまいは反対
・お墓そのものをなくすことに反対
・墓じまいには問題ないが、勝手に決めたことが面白くないから反対
このような意見を持つ親族の方もいるかもしれません。
承継者ご自身も様々な心情があって墓じまいを決意すると思います。
その旨をしっかり親族に伝えて、きちと皆の意見がしっかりまとまったところから進めていくことが大切でしょう。
手続きももちろん必要なことですが、まずは周りの意見をまとめることも承継者の重要な役目です。
面倒だと感じていることが実はトラブルの原因になるということがあると想定しておくことで問題なく進めていくことができるでしょう。